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りんご農家の必需品 「りんご剪定鋸」

”りんごがおいしい季節”です。
でも、もう来年のりんご作りが始まっているんですよ。

先人達が築き上げた高度な栽培技術に支えられている「青森りんご」。
その中で最も重要とされる技術が整枝・剪定(せいし・せんてい)です。

この作業は、木の中まで日光が入るようにし、毎年よいりんごが実るように木の形を整える大事な作業で、「千本の木を剪定しなければ一人前にはなれない。」と言われるほど難しいのだそうです。このため、剪定技術を会得したりんご農家はとても尊敬され、「枝切りの師匠」となって他の農家を指導します。

そんな師匠たちが大切にしている道具が「りんご剪定鋏」と「りんご剪定鋸」。
技術に優れた師匠たちは、優れた道具にこだわり、大切にします。

剪定鋸は、その形と役割の違いから、「腰鋸(こしのこ)」と「折込鋸(おりこみのこ)」の2つに分けられます。
d0007875_12263863.jpg
「腰鋸」は、その名が示すとおり、普段は腰元に携えた鞘に収めておき、比較的近い枝を切り落とす鋸。一方「折込鋸」は、刃を鞘の部分に折り込んで収納する鋸。刃をひとたび開けばその長さはなんと3尺、離れた枝を切り落とすときに使います。

剪定鋸は刃の形によってさらに2つに分けられます。
ひとつは根元から刃先まで細かく目を立てる「バラ目鋸(ばらめのこ)」、
もうひとつは刃渡り中央部の目を落とし窓のようにえぐった「窓鋸(まどのこ)」です。
d0007875_12265992.jpg
「バラ目鋸」は、細い枝を切り落とすときに使います。細かく配置された目がどんどん木を削るため、大抵の枝は一太刀で簡単に切り落とします。
「窓鋸」は太枝を切るときに使います。腕の太さほどもある太枝を一太刀で落とすのは至難の業。何度も斬り返すことになりますが、「バラ目鋸」ではオガ屑が目に詰まりやすく、すぐ役に立たなくなってしまいます。「窓鋸」なら、窓の部分からオガ屑が掃き出されるため、目が詰まりにくく、太い枝も一気に切り落とすことができるのです。

さらに、「枝切りの師匠」と呼ばれる名人達は、柄の部分にもこだわります。
d0007875_12461513.jpg
まず材質。材質はやわらかくて水回りに強いホオノキが一般的ですが、師匠達は、自分だけの名刀を作り上げるがごとく、カシやケヤキ、コクタンなどの銘木を選びます。
次に形状。手の大きさ、厚さ、指の太さは千差万別。抜きやすく握りやすいよう自分の手に合わせて作ったり直したりします。
そして装飾。「折込鋸」の柄に装飾を施す師匠も少なくありません。仕事に誇りを持ち、道具を大事にしている証です。彫り物の内容も人それぞれですが、一番多いのはやはり竜虎。仕事に向かう男の意気込みです。

りんごづくりに真剣に取り組む生産者達のこんなこだわり。すごいと思います。
by 義人
by marugoto_aomori | 2006-12-18 12:50 | あるあるこんなもの | Comments(10)
Commented by 青玉 at 2006-12-18 15:09 x
収穫が終わったリンゴ。その始まりは実はその直後から、ということでしょうか。
折込鋸の刃を抜けば三尺の長さというのに驚愕。ほっかむりをしたリンゴの姉様人形などがあるように、リンゴというとどこか女性っぽいイメージがあるけど、マグロの一本釣りでも見るような感じの男っぽい作業が、まず一番の基本にあるんですね~。道具へのこだわりなどもカッコイイ。
無駄にしちゃいけないなぁと盆に盛られたリンゴをチラリと見てしまいました(笑)
Commented by kashiwa at 2006-12-18 22:55 x
漠然と食べていたりんごを違う角度から知る事ができました。
いい仕事があっての美味しいりんごなんですね。
誇りをもって仕事をする人は道具と一体化するんでしょうね。道具に拘る意味よくわかります!
Commented by reev at 2006-12-19 12:31
先週のニュースで、人での少ない農家を周って剪定をされているというが伝えられていました。来月あたりから本格的な剪定のシーズンらしいですね。
それにしても、受け継がれ、使い込まれた道具というのは機能美が備わるものなんですね。最後の写真右にある柄の部分の彫りを見ると、大工道具の墨壷を思い出します。こだわりですね。
Commented by marugoto_aomori at 2006-12-19 17:40
>青玉さん。
りんご栽培には女性の力が欠かせないのですが、こんな男達のこだわりもまたイイナーと思っています。
「マグロの一本釣り・・・」なるほど(笑)。それくらいの気持ちなのかもしれません。樹は無数にあるといっても、一本一本は一年で一作。気合い入りますよねー。
なんだか、またマニアックな話になっちゃいました。ごめんなさい(笑)。
Commented by marugoto_aomori at 2006-12-19 17:44
>kashiwaさん。
道具の大切さ。kashiwaさんは、身近なところで感じてらっしゃるのですね。きっと手入れが大変なのでしょうね。
りんごは、愛らしいからなのか、たった一言で言い表されてしまうのですが、実はその背景に様々な努力や魅力があることを知ってほしいと思いました。
りんごがますます美味しく感じられそうです。(笑)
Commented by marugoto_aomori at 2006-12-19 17:48
>reevさん。
剪定鋏もそうだったのですが、親子二代、モノによっては三代で使い継がれる道具もあるのだそうです。
年を重ねて(笑)、道具を大切にすることのすばらしさを少し分かるようになりました。今では何でも直そうとしちゃいます。(笑)
冬の晴れ間の「りんご剪定」作業。きっと絵になりますよー。名川にGOですね!(笑)
Commented by keichi_k at 2006-12-20 09:43
今年のサン富士も最高に美味しい!
たっぷり蜜が入って甘いんだもん!!
実は他のリンゴも頂いたのですが、断然美味しさが違うんですよぉ。
また美味しいリンゴが出来たら良いなぁー。
毎年冬の楽しみになっています。
Commented by marugoto_aomori at 2006-12-20 11:26
>keichi_kさん。
たっぷりの蜜ですか!いいなー。食べものがおいしいと幸せな気持ちになりますからね。いいなー。(笑)
昨日、あるりんご関係者からお話しを聞いたところ、今年の青森りんごは全般的に出来がよいようです。で、面白いのは、今年は「王林」の人気が例年より高いこと。「発掘あ○あ○大事典」で取り上げられたおかげのようです。
Commented by 戸張 伴彦 at 2013-12-19 21:20 x
この鋸 凄く気になります!
どちらで造っているのでしょうか?
Commented by marugoto_aomori at 2014-01-06 10:08
>戸張 伴彦さま
お返事大変遅くなってすいません。
弘前市の田中のこ店(0172-32-5510)です。
よろしくお願いいたします。


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