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おいしいだけじゃない「八戸いちご」の物語

青森一のいちご産地といえば、
八戸市とおいらせ町(旧百石町)にまたがる太平洋沿岸の地域。
特に八戸市の浜市川地区は、
早くから集団栽培に取り組んだイチゴ産地の老舗(!)です。

どうして八戸がいちご産地になったのか。
地域外ではあまり知られていませんが、
そこには一人の男の物語があるのですよ。
d0007875_21293628.jpg
浜市川は、ヤマセの影響が強く、たびたび冷害に見舞われる地域です。
そのため、農家の男達は、北海道のニシン場へと出稼ぎに行くの当たり前でした。

しかしある年(1953年)、出稼ぎ中の22人の仲間が、大嵐のために命を落としてしまいます。
突然父親を失い、深い悲しみにくれる子供たち。
そんな教え子たちの姿を見て、
当時地元の小学校長だった細川重計先生が動き出しました。

親子が離ればなれになる出稼ぎなどしてほしくない。
出稼ぎなどしなくても生活に困らない家庭であってほしい。
その願いから、
当時は珍しかったイチゴ栽培を呼びかけたのです。

しかし、農家でもない素人の言葉に耳を貸す者などいませんでした。
それでも細川先生は熱心に家々を説いてまわり、
翌年、先生の熱意と気迫に応えた7人の男が集まって、
八戸のイチゴ栽培が第一歩を踏み出したのでした。
d0007875_2132276.jpg

あれからもう50年。
露地栽培で出荷時期が限られていた八戸イチゴは、
施設栽培が広がり、
いろいろな作型が行われるようになり、
より地域に適した新品種へと切り替えられ、
今ではほぼ一年中イチゴを収穫できるようになりました。

八戸イチゴを語る上で欠かすことができないのは細川先生のこと。
先生の功績なくして今日の八戸イチゴはありえなかったのだそうです。
細川先生は十数年前に故人となられましたが、
先生の夢と情熱は、今でも生産者の方々にしっかりと受け継がれています。

さてさて、この地域の特徴のひとつが、
昔ながらの品種「麗紅(れいこう)」が今なお栽培されていること。
新品種への切り替えが進み、たしかに量は減ってしまいましたが、
「イチゴ本来の味がする」と毎年楽しみにしているファンは多いようです。

お隣のおいらせ町でも栽培が盛んな「麗紅」の旬は3月~6月。
大粒が多い旬の前半は生食で、
小粒が増える後半はジャムやケーキにしてお楽しみください。
d0007875_21325453.jpg
全国的に大変珍しい「麗紅」は、
驚くことに地元ではほかの品種よりむしろ安く手に入ります。
もしもお店で見かけたら・・・、
迷ってはいけません。買いです。買い。箱買いです(笑)!
by義人

※果汁が豊富な「麗紅」は、ちょっとの衝撃にも傷みやすいデリケートなイチゴです。
お求めの際はその点にご注意ください。
by marugoto_aomori | 2008-04-23 12:30 | おいしい食材 | Comments(8)
Commented by はなはな at 2008-04-24 08:24 x
おはようございます。やはり何かを1から始める時の裏には色々な物語や地道な努力があるんですね!すごいなぁ。そして八戸がいちごで有名だとは知りませんでした(☆o☆)最初題名を読んだ時『いちご煮』の事かと思ったくらいです(笑)
いちごは1人暮らしの私には高級な果物なのでめったにというか全く買わないですね…(ノ_・。)
強いて言えばジャムかいちご味のお菓子か…(笑)
Commented by るふれ at 2008-04-24 08:52 x
たまに地元のスーパーで見かけることがあるのですが、
味に当たりはずれがないですよね。八戸いちごって。
Commented by marugoto_aomori at 2008-04-25 07:04
>はなはなさん。
おはようございます。
そうなんですよ~。実は、八戸はどっちのイチゴも有名だったんです。
私の親戚には浜市川出身の人がいたので、八戸のイチゴといえば、小さい頃からこっちのイチゴのことでした(笑)。
もうひとつのイチゴ、「いちご煮」を認識するようになったのは、高校生くらいかもしれません。

はなはなさんがおっしゃるとおり、何かが始まるときは、やはり物語があるんですね~。私も、この話をうかがったとき、じわーっと感動してしまいました。

おいらせ町には、この麗紅のイチゴジャムがあります。味わったことはないですが、とっても人気があるそうですよ~。
Commented by marugoto_aomori at 2008-04-25 07:10
>るふれさん。
おはようございます。
そうか!味に当たりはずれがないことって、ものすごい価値ですよね!るふれさんのコメントを読んで、バラツキがない八戸イチゴの良さを再認識しました。
特に農産物の場合、いくら試食しても、買う”そのもの”を試食できるわけではないですものね。「試食ではおいしかったのに、買ってきたものはおいしくなかった。」これじゃあガッカリです。
よし。安心して箱買いできますね!(笑)
Commented by らーま at 2008-04-27 08:57 x
八戸にもイチゴ名産地があるとは知りませんでした。
苺大好き。婆さん作できるのは、まだまた先だわ。
今度は意識して買ってみなくちゃ。
Commented at 2008-04-28 12:41 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by marugoto_aomori at 2008-04-29 22:46
>らーまさん。
こんばんは~。レスが遅くなってしまいました。ごめんなさい。
おいらせ町(旧百石町)でつくっているこのイチゴのジャムは絶品で、本当に人気があるようですよ。シンプルですが、いちごそのものの味が良いのでしょう。時期(6月だったかな)になると、「今年のジャムはまだ?」という問い合わせがたくさん寄せられるのだそうです。
私も一度でイイから手に入れたいと思っているのですが、なかなかタイミング良く訪問できず、いまだに味わったことはないんです・・・。
でも、らーまさんのコメントを読んで気づきました。
作れば良いんです!イチゴ(麗紅)そのものなら、スーパーなどで手に入るんですから。ねぇ~(笑)。
食べきれないほど箱で買えたら、ぜひ試してみたいと思います。・・・全部食べちゃう自信はありますけど・・・(笑)。
Commented by marugoto_aomori at 2008-04-29 22:55
>鍵コメントさん。
こんばんは。ご連絡ありがとうございます。
詳しいことはそちらのブログにお知らせしますね~。

市川のイチゴは私的には超メジャーなのですが、主に北海道など県外に出荷されてしまうことや、県内の数カ所に小さな産地が存在することなどから、思ったほど身近には感じられていないのかもしれません。
新しいプロジェクト(!)で、いちご煮に負けないくらい有名にしちゃいましょう~!


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