まるごと青森 marugoto.exblog.jp ブログトップファンになる画像一覧

タグ:南部 ( 13 ) タグの人気記事

"もったいない"から生まれた伝統工芸品「南部裂織」

南部裂織(なんぶさきおり)は着古した着物を細く裂いて再び織り込んで作ります。
d0007875_2034468.jpg

東北地方では寒さのあまり綿が育たず、着物に使用する木綿は大変貴重で、着古して擦り切れた着物は裂織として織り込み、こたつ掛けなどに再利用するのが当たり前でした。
江戸時代の頃より行われていた北国の知恵、 農民の自給自足の生活から生まれたリサイクル織物、それが「南部裂織」です。
d0007875_2024636.jpg

裂いて作った糸(というより紐?)は色も太さもとりどりで、どこにどのような糸を使うかで全体の模様が偶然に出来上がります。
落ち着いた単色のものからカラフルで印象深い柄まで、織り込む人の感性でどのようにでも出来上がる完全オリジナル商品。
d0007875_20479.jpg

ポーチにバッグにテーブルクロスなど、お店や通販で取り扱われている商品は基本的に一点ものなので、気に入ったものを見つけたら即買いがオススメです!

<お問い合わせ>
□南部裂織保存会 匠工房「南部裂織の里」
 住  所:十和田市大字伝法寺字平窪37-21 道の駅とわだぴあ内 
 電  話:0176-20-8700
 営業時間:10:00~16:00 ※体験の受付は14:45まで
 定 休 日:月曜日 ※月曜日が祭日の場合は火曜日
 H  P:http://www.sakiori.jp/

□工房「澄」
 住  所:八戸市三日町11-1 八戸ポータルミュージアムはっち 4F
 電  話:0178-22-8228(はっち代表電話)
 営業時間:10:00〜17:00
 定 休 日:毎週火・水曜日
 H  P:http://hacchi.jp/floorguide/4f/index.html?f_number=4&no=3

by きむにぃ
by marugoto_aomori | 2016-08-30 20:05 | 手しごと | Comments(0)

農風キッチンYuiで味わう、「南部太ねぎ」

まるごとブログでも過去に紹介しましたが、青森県南部町には「南部太ねぎ」という在来種があります。
http://marugoto.exblog.jp/20060265/
県立名久井農業高校の生徒たちが、地域の生産者の方と一緒に復活に取り組み、昨年度から本格的に出荷が始まった南部太ねぎ。
この太ねぎを味わうため、八戸にある農風キッチンYuiさんを訪れてきました。

d0007875_17462236.jpg 


南部町出身の根市シェフが経営する農風キッチンYuiでは、南部町産の野菜や果物にこだわった料理を提供しており、「南部太ねぎ」も味わうことが出来ます。

d0007875_1746345.jpg


笑顔の根市シェフと、南部太ねぎ。
今年の太ねぎは昨年以上に美味しいとのこと。

この日は、南部太ねぎのお料理を三品頂きました。

d0007875_17464634.jpg

県産豚と南部太ネギのテリーヌ

d0007875_1747470.jpg

南部太ねぎと自家製ベーコンのリゾット

d0007875_17471745.jpg

南部太ねぎのフリット

どの料理も、南部太ねぎの風味と強い甘みが感じられて、とても美味しい!
特に、フリットは、食べてもねぎの繊維を感じないくらい口の中で溶けていきます。
感動!

南部太ねぎはこれからがシーズンです。
みなさんもぜひ味わってみてくださいね。

By Key

(お店情報)
農風キッチンYui
住所:八戸市番町25 グレイス番町1F
TEL:0178-44-3035
Lunch 11:00-15:00(LO14:30)
Dinner 17:00-23:00(LO22:00)
定休日/日曜日・第三月曜日
by marugoto_aomori | 2015-10-07 17:51 | 青森食べ歩き | Comments(0)

城好きにはおすすめ!根城

青森県のお城と言えば、やっぱり弘前城!
だけではないんです。

今日は、八戸市にある戦うための城、『史跡 根城』をご紹介します。

根城は、1334年に南部師行公によって築城された城です。
南部氏というのは…
とその歴史を語ると鎌倉時代まで遡るので、今日はカットします。
d0007875_14372913.jpg
この方が根城を築いた南部師行公です。
この根城、実は1627年の領地替えにより使われなくなるまでの約300年間、一度も落城することのなかった名城なんです!
d0007875_14572479.jpg
江戸時代のお城は、権力の象徴として天守を建てるなど、政治の中心という強烈なイメージを植え付ける目的がありました。

それに対して、根城のように中世のお城は、外敵に攻められた際の防御拠点となることが一番の目的のため、戦闘に対する備えがなされている質素な城が一般的なのです。
d0007875_13423338.jpg
これは堀跡です。
今はかなり埋まっていますが、当時の深くて幅のある様子がわかります。

根城跡は、昭和16年に国指定史跡となり、昭和53年から約11年間かけて、発掘調査と整備事業が進められました。

伝統的な工法で主殿やその他の建造物も復元され、高く評価されています。
d0007875_13424124.jpg
そして、平成18年には、日本でも数少ない中世のお城の特徴をよく伝える城郭配置と長年にわたる復元整備・保存活動が評価され、なんと日本100名城に選ばれました!
d0007875_1344276.jpg
日本城郭協会HPにある、日本100名城選定のページでは、姫路城天守や首里城正殿などと並んで、根城主殿が写真付で掲載されているではありませんか!

知らなかった~。
HPを見てビックリしました。
d0007875_1531591.jpg
根城では、当時の工法で復元された建物がいくつもあります。

天守があるお城が好きな方も多いと思いますが、当時の生活が感じられる根城のような中世のお城も雰囲気があっていいですよ。

《史跡根城の広場》
八戸市根城字根城47
0178-41-1726
9:00~17:00(入場は16:30まで)
本丸への入場料:一般250円、高校・大学生150円、小・中学生50円
史跡根城の広場ホームページ:http://www.hachinohe.ed.jp/haku/hiroba.html


byパトリック
by marugoto_aomori | 2012-06-29 15:04 | ちょっと「立ち寄り」 | Comments(4)

さくらんぼ狩りが始まりました

さくらんぼ、と言えば山形県を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、青森県も負けてはいません。青森県のさくらんぼ名産地、南部町。市町村合併前の「名川」と言えばピンとくる方が多いかもしれませんね。

その南部町で、さくらんぼのシーズン開始を伝える「名川さくらんぼ狩り」セレモニーが開催されました。
d0007875_1131296.jpg
当然私はさくらんぼ狩りを目当てに向かったのですが、あいにく当日は雨・・・。自称「晴れ男」の私の力も、年齢とともに衰えているようです。
そんな雨模様の中でもひときわ輝いていたのが・・・
d0007875_11333968.jpg
フルーツ娘さんたちです。・・う~ん、来てよかったぁ~。
南部町では、さくらんぼのほかにも、りんご、ウメ、桃、ブルーベリー、プラム・・・などなど、様々な果物が栽培されていて、まさにフルーツ王国。フルーツ娘さんは、そのPR活動などを行っているのですね。・・・個人的にも応援してますよ~。

セレモニー会場で輝いていたもうひとつのもの。それは・・・
d0007875_11371758.jpg
一目見てこれは「ウマイッ」とわかるような色とツヤ。このさくらんぼ、品評会で最優秀賞に輝いた逸品で、「1箱」ではなく「1つ◯円」というレベルのモノ。非売品だそうです。・・・食べられる人がうらやまし~!

さて、せっかくさくらんぼ狩りを楽しみにきたのに、このままでは消化不良・・・。そこでおじゃましたのが「小沢田観光果樹園」です。
d0007875_11413484.jpg
園主の小沢田さんは、この果樹園の3代目。「名川さくらんぼ狩り」実行委員会の会長もなさっている方で、名久井岳の麓に約1.5haの果樹園を経営しています。さくらんぼのほかにも、りんご、ぶどう、ブルーベリー、うめなども栽培し、時期に応じて摘み取り体験ができるようになっています。

さっそく、小沢田さんに狩り方を教わり、実践。
d0007875_11532527.jpg
今年は、桜や菜の花と同様にさくらんぼの生育も遅れているそうです。
d0007875_1221398.jpg
園内のさくらんぼも、色づきがまだまだといったものが多かったのですが、日の当たるところのさくらんぼは赤~く色づき、甘くておいしいです。
ちなみに、品種をうかがってみると「佐藤錦」。・・・おおっ!! 超高級品種ではないか!! それを狩ってそのまま口にほおばれるとは、なんと幸せ。
d0007875_1159233.jpg
一緒にさくらんぼ狩りを楽しんだこの子も満足に違いない。
byハッピーハンド

小沢田さんによると、さくらんぼの一番の食べ頃は7月10日ころということです。さくらんぼ狩りを行う場所にはビニールの屋根がついているので、雨でも大丈夫です。

小沢田観光果樹園
南部町大字高瀬字上宮野18-4
0178-76-3241(果樹園)
0178-76-2265(小沢田さんご自宅)

・さくらんぼ狩り
 期間 6月30日~7月25日
 料金 大人 1,000円/小学生 700円/幼児(3歳以上) 300円
 60分間食べ放題です。(持ち帰り不可)
by marugoto_aomori | 2010-07-01 12:21 | ちょっと「立ち寄り」 | Comments(2)

十和田バラ焼 5 その旨さは南へ

青い森鉄道 剣吉駅前「不二や」

大正中期、まだこの辺りが北川村と呼ばれていた頃、旧JR東北本線剣吉駅の近くで司法書士をしていた初代が、当時であれば家一軒を買えた金額である「100円」で製麺機を購入。
代書の仕事を頼みにくる人に、そばを食べながら書類作成を待ってもらえるよう、この製麺機で打つそばで商売を始めたのがルーツのもう創業90年が間近の
南部百年食堂 不二や。
d0007875_19544515.jpg

d0007875_19555785.jpg
  ↑上写真 今でも現役の製麺機

ワタシも八戸に住んでいた頃は、ホントチャンスがあれば天ザルをいただきに行ってました。
もちろん天ザルは人気メニューでしたが、それに負けず地元の方々が食べていたのは、当時からバラ焼でした。

コチラのバラ焼は豚肉。
d0007875_19565836.jpg

不二や食堂のどのメニューも、数十年モノの瓶に毎日毎日足し加えた秘伝のタレが使われていて深い味わいがあります。
d0007875_19572357.jpg
もちろんバラ焼にも♪

先代が現役の頃のバラ焼はコチラ。
d0007875_19574916.jpg
使い込んだフライパンで焼き締めた甘くてしょっぱい、うまみをたっぷりと吸い込んだバラ焼。

今はバラ焼と言えば、野菜たっぷりでこの秘伝のタレたっぷりのバラ焼が来ますが、今でも「昔の玉ネギだけのバラ焼」と注文すれば出してくれるんだそうです。 ※ゴメンナサイ。先ほど電話で確認を取りましたら取り消して欲しい、ということでした。

「これからの食堂はそばだけではダメだ」と思うと、八戸の定食屋に下働きをお願いし、新聞で弘前に評判のそば屋を見つけると、切り抜きを持って「修行に来ました。よろしくお願いします」と飛び込み、いろいろな店の技を学んできた。
・・・・そんなエピソードを伺った先代のおばあちゃんのことだから、バラ焼もきっとそんな頃に新しいメニューとして追加したんでしょうね。

また行きたくなっちゃいました。
byなおき

<データ>
 不二や
 住所:南部町大字剣吉字大坊13-11
 電話:0178-75-0046
 営業:11:00~何時でも 決まっていない
 定休:無休
by marugoto_aomori | 2009-01-26 19:58 | あるあるこんなもの | Comments(8)

大切なひとへ。「南部姫毬(なんぶひめまり)」

南部姫毬というものをご存じでしょうか。
d0007875_1011080.jpg

「毬」は平安朝の頃より人々に親しまれてきた日本古来の玩具。
大きく手毬(てまり)と蹴鞠(けまり)の二種類に分けられます。

「蹴鞠」は二枚の鹿の皮を縫い合わせて作る毬で、
主に貴族の遊びや神事に用いられました。
もう一つの毬、手毬は、
各地に残っている手毬唄にも歌われるように、
子供達の大切な玩具でした。

手毬は当初、芯に糸をまいただけの単純な物でしたが、
やがて、芯に綿やもみ殻、そば殻等を用いて弾性を高めるようになり、
さらに、表面に美しい糸で幾何学的な模様をつけるようになったとか。
ある書によれば、手毬が装飾用として発達しているのは日本だけなのだそうです。

その美しい手毬のひとつが「南部姫毬」。
色鮮やかな模様と愛らしい房かざりが特徴の南部姫毬は、
遠く平安時代の手法を今に伝える伝統的な手毬として、
全国的にも大変高く評価されているようです。
d0007875_1031975.jpg

手毬はもともと公家の玩具でした。
時代の変遷とともに武家でも用いられるようになり、
やがて商人にも広まって、江戸時代の初め頃には一般家庭でもつくられるようになったといいます。
ところが、明治時代に丈夫でよく弾むゴムボールが海外から入ってきて、全国の手毬は急速に廃れていきました。南部姫毬も例外ではなく、一時は姿を消しかけたのだそうです。

しかし、昭和30年頃、手毬の良さが見直されるという全国的な機運の中、
ひとりの男性が南部姫毬の研究に力を注ぎ、
それをきっかけとして南部姫毬が再び注目されるようになりました。

松川利信(昭和九年生)氏がその人。
母より受け継いだ毬の模様と構造を丹念に調べあげ、
さらに模様の研究を続けて、現在の南部姫毬の基礎を再構築したのです。
南部姫毬の基本となる模様は約20種類。
配色や房飾りの組み合わせによって数百種類に及ぶというから驚きですね。

南部姫毬は、邪気を払い、福寿開運を求める人々の身代わりとなって色あせる御守り。
五節句の幸せを祈願して掲げられるのが倣いだといいます。

そういえば、私が生まれ育った古い家の神棚には、
すっかり色あせた毬が吊されていたことを覚えています。
きっと、子供らの幸せを願った誰かが飾ってくれたのでしょう。
その頃は考えもしなかった家族の愛情が今さらながら滲みてきます。
d0007875_1044930.jpg
 (↑色あせた姫毬。家族を見守りつづけたのでしょうね。)
この南部姫毬は八戸駅前のユートリーでも販売中。
大切な人への贈り物に良いかもしれませんね。
by義人
by marugoto_aomori | 2008-03-17 10:09 | あるあるこんなもの | Comments(8)

あやしい苦味で虜にする魔性のいも 「トコロ」

大雪に見舞われた今週のある日、
ある食べ物を探して南部地方に行ってきました。

おいしくないのが美味しい。
不快なのがうれしい。
そんな不思議な食べ物「トコロ」を探すためです。

トコロとはヤマノイモ科ヤマノイモ属の蔓性多年草。
茎は蔓になって伸び、葉は自然薯などヤマイモとよく似ています。
食用とするのは根茎(いもの部分)ですが、不規則に分かれてひげ根が多く、かなり苦味が強いため、植物図鑑には「食べられません」と書かれていることが多いとか・・・(笑)。
d0007875_19435116.jpg
とは言え、トコロは「延喜式」や「和名抄」、江戸時代の「野菜総覧」にも登場するので、日本人はかつてかなり広くトコロを食べていたと思われ、江戸時代には小市民的な食べ物の中に入り込んでいたことがうかがえます。

日本の食文化の中から消えてしまったトコロ。
なんと、青森県の南部地方に、「トコロ」を食べる食文化が残っていました。
同じ青森県でも津軽地方では食べませんから面白いものですね。

南部地方では、木灰を入れた湯でコトコトと時間をかけて煮込み、冷ましたトコロをそのまま食べるのが普通です。
ひげ根はとりますが皮はそのまま。冷ましてから指の腹でこすると、おいしいものほど皮がスルッと剥けるのだそうです。
d0007875_19442029.jpg
ひと口目「うわっ!何コレ!!」
ふた口目「にげっ!(苦い!)」
三口目、四口目「・・・」
そしていつしか「大丈夫。苦くないかも。」(笑)

好きな人に言わせれば、
あの苦さと口中にまとわりつくような歯触りがたまらないようで、食べれば食べるほど美味しく感じるようになるのだそうです。

この地方に「トコロくずは残らない」という諺があります。
一度口にしたら、ただひたすら食べ続け、クズのような小さなトコロでも食べ残しがないという意味。まさに魔性のイモですね。

私は、不思議なイモ「トコロ」を見る度に、袋からトコロを取り出しては皮をむき、懸命に口に運んでいた小さな祖母の姿を思い浮かべてしまいます。
by 義人
by marugoto_aomori | 2007-12-06 19:48 | おいしい食材 | Comments(10)

南部地方伝来のカキ 「妙丹柿(みょうたんがき)」

カキは東アジア原産の果物。
日本国内では北海道と沖縄を除く各地に分布し、古くから栽培されてきました。
元来は渋ガキしかなかったようですが、鎌倉時代に入って甘ガキが誕生すると両者が区別されるようになり、江戸時代にはかなりの品種ができあがったといいます。
d0007875_16271254.jpg
青森県南部地方で昔から栽培されていたのは「南部ガキ」と呼ばれる「妙丹ガキ」。
長宝珠形をした小形の渋ガキで、干ガキ用として今なお根強い人気を保っています。

妙丹柿がいつ頃導入されたのか定かではありません。
でも、1948年に発行された『果樹園芸学上巻(菊池秋雄著)』のなかに、「三戸郡の妙丹は200年前後の老木は少なくない」と記述されているところから、かれこれ250年以上前から栽培されていることは間違いありません。一説では、当時の南部藩主が、参勤交代の折、福島から大根に挿して持ち帰ったいくつかの枝のひとつが妙丹柿の先祖だと伝えられているようです。
d0007875_16275459.jpg
南部地方の妙丹柿は、ほとんどが放任栽培で無剪定のため、高さ十数メートルとなる樹も少なくありません。このため、六間を超える長い専用梯子が必要になります。また、枝が折れやすく収穫には危険が伴うことから、この地方には収穫を請け負う専門家までいたようです。

美しいその実は、小粒ながら味が濃厚で、決して他品種に劣るものではありません。
他の柿と同様、生食及び干ガキとして利用されますが、その持ち味は何といっても干ガキにあります。
糖の含有量が多いことや果肉が粘質であること、繊維や種子が少ないこと、なめらかな果形であることなど、どれをとっても干ガキに適しているのです。
d0007875_16282917.jpg
妙丹柿は、地元市場などを通じて主に北海道や東京方面に出荷されており、なかには主産地和歌山に送る生産者までいます。
甘味料が乏しかったその昔は、北海道の業者が直接買付けに来るなど産地は活況を呈したようで、妙丹柿の干ガキも大正時代頃からすでに商品化されていました。

干ガキにはその地方特有の加工方法があります。
この地方では、干ガキ専用の竹串に刺して干すのが昔からの方法です。
皮をむいた柿を一尺八寸(約55㎝)の竹串に横から10個刺し、それを10列スダレのようにつなげ、本格的に寒くなる12月になってから、日の当たるところで雨を除け1ヶ月以上自然乾燥させます。
d0007875_16284594.jpg
晩秋の陽光に輝く無数の妙丹柿。
薪ストーブの煙がたなびく小さな集落で寒風に揺られる橙色のカーテン。
今年も美しい季節がやってきました。
by 義人
※干し柿の写真2点は昨年撮影した写真です。
by marugoto_aomori | 2007-11-26 16:33 | おいしい食材 | Comments(12)

南部地方の秋を彩る食用ギク 「阿房宮」

先日、お客様と一緒に南部地方に行ってきました。
うれしいことに、その数日間は晴ればかり!
さわやかな秋晴れの中、
あちらこちらでは南部伝来の食用ギク「阿房宮」の収穫が行われていました。
d0007875_2031128.jpg
花を食べる?花は見るもんだろ!
そう言う友人が私の回りにもいますが、
日本人は昔から桜や菊の花を食用とする習慣があり、
特にキクの食用は江戸時代にはかなり大衆化していたようです。

現在、食用として栽培されている菊は約60種。
青森県の南部地方では、
南部藩主が京都の九条家からもらい受けたとか、
八戸の豪商が大阪から取り寄せたという説が残る「阿房宮」が大半です。
「阿房宮」という風流な名前は、いったい誰がつけたのでしょうか?
d0007875_20471383.jpg
この「阿房宮」は、苦みがなく、芳香と甘味が抜群で、歯ごたえもよい食用ギクの王様。
花には苦い芯がないので、花をまるごと食べることもできます。

そしてすごいと思うのは、
二百年(以上?)にわたってそのおいしさが保たれ、そして守られてきたこと。
他の地域で栽培すると、2~3年もすれば苦味が出てきてしまうといいますから不思議ですね。「阿房宮」は自分にあった故郷をちゃんと憶えているのかもしれません。

「阿房宮」は、初霜が降りる直前の10月下旬~11月にかけて収穫されます。
鮮やかな黄色が美しいこの花は、
霜に当たると花が赤茶色に変色してしまいます。
農業資材が発達している今でこそ霜対策は万全ですが、
昔の作り手たちは、毎日気が気ではなかったことでしょう。

そこで、1971(昭和46)年に八戸市の園芸指導農場(現八戸市農業交流研修センター)が苦労して育成したのが、阿房宮より早く収穫できる「八戸ぎく一号」「八戸ぎく二号」「十五夜」という品種です。
d0007875_950878.jpg
 ↑早く収穫できる順(時計回り)に「十五夜」「八戸ぎく2号」「八戸ぎく1号」「阿房宮」
<お詫び>
同じ十五夜の写真を誤って阿房宮として掲載してしまいました。近日中に訂正いたします。大変失礼いたしました。

あべこべだった写真を訂正し並べ替えました。失礼いたしました

南部地方の直売所などには、9月の後半頃から食用ギクが並んでいたのをご存じでしょうか?
そのとき出回っていたものがこれらの品種だったんです。
食用ギクの品種で季節の移り変わりを感じられるなんて、
考えてみたらこの地方だけの贅沢かもしれませんね。
d0007875_204297.jpg
自然の恵みと人の営みに感謝です。
by 義人
by marugoto_aomori | 2007-11-09 20:54 | おいしい食材 | Comments(4)

青森の高級ぶどう。南部地方の「ルビー・オクヤマ」

日本のぶどう栽培の歴史は約800年。
藩政時代には年貢として認められるほどだったようですが、
本格的なぶどう栽培が始まったのは明治になってからのこと。
明治8年、外国から輸入したぶどう苗木が全国に配布されたのが始まりです。
d0007875_16543520.jpg
青森県に導入されたのも同じ年。
りんご苗木と一緒に配布されたと記録されています。
ところが、日本に入ってきた品種は、
品質が良くて皮まで食べられるものの、
雨に弱くて栽培しにくいヨーロッパ種であったため、
日本中のぶどう栽培はことごとく失敗し、
青森でも「カマド消しの元」と嫌われたようです。

その後、
「フジタのブドー液」で有名な藤田農園(当時)が、
ぶどう酒製造のために大規模なぶどう園を弘前に開園したのが明治16年。
これが青森県におけるぶどう栽培の始まりと言われています。

それから三十年以上たった大正5年。
藤田農園から譲り受けた「キャンベルアーリー」の小さなぶどう畑が南部地方に開かれ、
南部地方のぶどう栽培が幕を開けました。
d0007875_1701677.jpg
(↑今も南部地方で栽培されているキャンベルアーリー)

「キャンベル・アーリー」はアメリカのキャンベル氏によって育成された品種。
適度に酸味があって味わい深いため消費者のウケがよく、
また、雨に強いことや青森独自の栽培方法を確立できたため、
50年以上にわたって南部地方のぶどう栽培を支えてきました。

しかし、巨峰が登場すると消費者の嗜好は一変します。
大粒で甘みが強い巨峰に比べればキャンベルは食べにくくて酸っぱいぶどう。
消費者離れが進み、安値に苦しむ年が多くなりました。

そこで、
青森の南部地方でも栽培できる大粒品種はないかと、
南部地方ぶどう協会の会長でもあった石井ぶどう園の故石井権三さんが中心となって探し求め、
やっとのことで巡り会った品種が「ルビー・オクヤマ」なのです。
この品種にたどり着くまでに故石井会長は、
実に50種類以上の品種を試し、
なんと数億円の私財を投入したのだそうです。

このぶどうはヨーロッパ系白ぶどう「イタリア」から生まれた赤いぶどうです。
イタリアというぶどうは、
イタリアの有名な育種家ピローバノ氏が作出した最も優秀な品種で、
政府が栽培を奨励するために国名をつけるほど力を入れた高級種。
日系ブラジル人奥山孝太郎氏のぶどう園で、
紅色に染まった枝変わりが発見され、
「ルビー・オクヤマ」と命名されました。
d0007875_1722935.jpg
(↑ルビーオクヤマ(手前)とイタリア。石井ぶどう園ではセットでお取り寄せできます。)

イタリア種の血を引くだけあって、
大きくて美しく、適度な甘味とマスカットの強い芳香がたまりません。
ひと粒食べれば、
口いっぱいに広がる深みのある甘味と、
ぷりっとしたおいしい食感を楽しむことができます。

最も優れた高級品種のひとつ「ルビー・オクヤマ」が店頭に並ぶのはもうすぐです。
決して新しい品種ではありませんが高級果物店でも注目のこの品種。
スーパーや直売所で見かけた日にゃ~、もちろん買いですよ!(笑)

今、南部地方には「サニールージュ」という品種の導入が進んでいますが、この話しはいずれまた(笑)。by 義人
by marugoto_aomori | 2007-10-02 17:12 | おいしい食材 | Comments(6)


青森の観光・物産・食・特選素材など「まるごと青森」をご紹介するブログ(blog)です


by marugoto_aomori

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

検索

カテゴリ

全体
おいしい食材
あるあるこんなもの
青森の旅
ちょっと「立ち寄り」
青森食べ歩き
手しごと
東京の「あおもり」
街歩き
青森のアート
青森人
その他
未分類

最新のコメント

ぷるみえさん、いつもご愛..
by marugoto_aomori at 20:46
こんにちは。 いつも楽..
by ぷるみえ at 08:55
そうですね。地元の食材を..
by marugoto_aomori at 12:48
はじめまして。 検索し..
by saku at 14:03
> 通りすがりの隣県民さ..
by marugoto_aomori at 19:10

最新のトラックバック

http://venus..
from http://venusco..
venussome.co..
from venussome.com/..
venusgood.co..
from venusgood.com/..
whilelimitle..
from whilelimitless..
http://while..
from http://whileli..

タグ

(421)
(272)
(242)
(160)
(125)
(110)
(92)
(88)
(86)
(80)
(73)
(71)
(67)
(52)
(50)
(40)
(38)
(34)
(31)
(21)

以前の記事

2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
more...

【お知らせ】

○まるごと青森Facebookページ始めました。登録がある方はもちろん、ない方も登録して下記ページで「いいね」のクリックして、まるごと青森ブログともどもご愛顧をよろしくお願いいたします。
まるごと青森FBページ

○記事に登場する人物・制作物等一切の内容に対する誹謗中傷や記事の内容に直接関係のないコメントやトラックバックについては、削除いたします。あらかじめご了承ください。

記事ランキング